【G1予想】日本ダービー

 

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東京11R 日本ダービー

 

◎エフフォーリア

〇シャフリヤール

▲グレートマジシャン

△タイトルホルダー

△ワンダフルタウン

△バジオウ

 

 

今回はダービーという事なので一頭ずつ軽く解説。

 

エフフォーリア

横山武史騎手とのコンビで1番人気濃厚の皐月賞馬。一戦毎の成長が凄まじく、前半63秒4のドスローからの瞬発力勝負の百日草特別を勝って、次走の共同通信杯はメンバー強化と距離短縮で前半の追走面で脆さが出るかと思いきや、好位からの瞬発力を生かして圧勝。ストライドが大きくて小回りに不安を抱かせた皐月賞はインでうまく立ち回って快勝と、それぞれ課題を確実にクリアしてきている。

 

共同通信杯で下したヴィクティファルス、シャフリヤール、キングストンボーイ、ステラヴェローチェはその後重賞で活躍しているし、こことの勝負付けは相手が余程の成長を見せない限りは済んでいると思う。

元々パフォーマンスの高かった東京に舞台を変えるのはプラス要因だし、今年のメンバーを見渡しても、エフフォーリアと同じぐらいの追走力で、エフフォーリアと同等の末脚を使える馬がいないので、純粋に抜けてると思う。

 

正直1枠1番に入った事自体は大きなプラスではないと思う。勿論、絶対に落とせないという騎手へのプレッシャーもあるだろうが、まず目標にされるし、距離延長で折り合い重視して中団から行くような事になれば、他陣営は外に付けて被せてくるリスクもあるので、この枠を引いてしまったら前半から出していって、3,4番手の好位には何が何でもつけなきゃいけなくなったと思う。

もし大敗するなら控えて内で揉まれて出てこれない形しかないんじゃないかな。瞬発戦ならまず堅いし、ロンスパになったとしても皐月賞で対応しているからね。

 

シャフリヤール

毎日杯からの参戦。この時は川田騎手が乗っていたが、シャフリヤール陣営が共同通信杯で賞金を詰めなかったので、今後の出走に繋げる為に急遽決断したレースだったので福永騎手の先約が決まっていて乗れなかったとの事。

毎日杯は出負けするも、先団に付けて1000m通過57秒6というハイペースを押し切っての勝利。末脚自慢のグレートマジシャンに詰められたが、ゴール前の脚色は見劣っていなかった。

共同通信杯は3着に終わったが、2月のDコース開催で4角外を回った点は不利だった。

アチェンジではエフフォーリアや前にいたヴィクティファルスには明らかに劣ったが、最後まで止まらない持続力は見せていてラスト1ハロンで詰めた。

上がり3Fは33秒4で勝ったエフフォーリアと同じ時計だが、向こうはL2Fで恐らく10秒台のラップを踏んでいるのに対して、こちらは垂れない持続ラップを踏んでいるのは間違いない。

恐らくバスラットレオンが逃げて、番手にタイトルホルダーが付けるような隊列。その後ろにバジオウかエフフォーリアといったところか。有力馬のエフフォーリアは前で受けられる形になるが、エフフォーリアの一瞬の切れの鋭さは百も承知だと思うので、展開的には早めに仕掛けが始まって、高速馬場でのロンスパになると踏んでいる。持続力比べになった時にエフフォーリアを上回るならこの馬しかいないと思う。

 

グレートマジシャン

セントポーリア賞をレコードタイムで圧勝し、毎日杯で2着に負けた事で賞金が微妙でダービー出走が叶うか他の馬次第といったところ、回避や故障などでチャンスが巡ってきた。最も優秀なのはセントポーリア賞で、ノーステッキで加速ラップで完勝してみせた。負かしたバジオウは後のプリンシパルS勝ち馬でダービーにも出てくるし、前半出遅れてるので相当パフォーマンスは高い。

毎日杯はシャフリヤールを差せずに負けたが、2頭でルペルカーリアらを完全に突き放しているのでレベルの違いは見せているし、マイルに近いハイペースを経験できた点は大きいと思う。乗り替わりというダービーの負のデータには該当するが、府中巧者の戸崎騎手に替わる面は面白い。

 

 

ワンダフルタウン

11月に京都2歳Sを勝って春のクラシック戦線への出走が決まっていたが、蹄の不安によって皐月賞の出走が叶わず、青葉賞に挑んだ。

タイプ的には時計が掛かったほうがいいタイプの持続型。

京都2歳Sではコーナーから動く展開を早めに外から動いていって、しぶとい35秒の上がりを使って、ラーゴムとマカオンドールを下した。

出走権を得た青葉賞は雨もあって時計が掛かる東京で勝利。いずれも上がりの掛かる展開で勝っていて、逆に瞬発力を問われた萩Sでは休み明けで馬体を大きく増やしたこともあってシュヴァリエローズらに完敗している。

 

まだトップスピードで一線級には劣るが、完全な仕上げ不足で挑んだ青葉賞キングストンボーイを撃破している辺りや、ラーゴム、マカオンドールを倒してきているのを見ると一定の評価は必要だし、青葉賞より確実にパフォーマンスは上げてくる。

中3週に加えて関西からの再輸送もある中、追い切りはかなり強めてきたので、上積みを考えると消せないかな。

よーいドンでどうにかなるタイプではないので、強気なポジションを取っていくか、ペースが流れるか。

 

 タイトルホルダー

皐月賞2着馬。ドゥラメンテ産駒初のダービーを取りたい馬。

ダノンザキッドを下した弥生賞後の評価は、前半62秒9のスローペースによる恩恵だと評価していたが、本番の皐月賞は3角半ばからレッドベルオーブやダノンザキッドに早めに絡まれてしまい、弥生賞とは違って楽に直線に入れなかったが、スルスルと内を抜けてきたエフフォーリア以外の馬は先行して完封しているので評価の見直しは必要。

東スポ杯でも溜めてスッと伸びてくるギアチェンジは見せていたのだが、皐月賞で持続力もある程度披露してきたので、警戒しなければいけない馬。

 

展開はこの馬と騎手が握ってそうで、恐らく淡々とバスラットレオンが逃げるだろうが、その番手はゲートの上手いこの馬が取れるだろう。深追いして良いことはないので、離れた番手でリオンリオンとロジャーバーズ的な競馬をしてくるなら直線スピードを考えても上位進出は可能。

 

バジオウ

ちょっと爆穴指名。大寒桜賞では渋った重馬場で良さが生きずに差されてしまっているが、プリンシパルSは番手から抜け出すレースで11.1-11.2-11.7と前から速い脚を使えている。ストライドが広いルーラーシップ産駒らしくない瞬発力を持っている馬なので、前目からひと脚使えれば、高速馬場の府中なら残ってもいい。

 

ここからは各馬一言解説で。

ヴィクティファルス

重馬場のスプリングSを勝った影響なのか、前走皐月賞は1.5差の大敗。

共同通信杯は好メンバー相手に2着の好走はあるが、距離を伸ばして急激にパフォーマンスを落としたのを見ると、2000m以降の距離に不安を感じる。まぁ共同通信杯もエフフォーリアの後ろから仕掛けがスムーズだったし、外を回したシャフリヤールと1キロ差で直線狭くなる不利があったステラヴェローチェに差を詰められているので、何とも評価しずらい。

 

タイムトゥヘヴン

NHKマイルからの参戦。同レースでは直線の接触が仇となったが、高速馬場ではやや決め手を欠く印象。

 

レッドジェネシス

前走京都新聞杯(中京)はルペルカーリアの早仕掛けで差し有利な展開だったし、ディープ産駒ながら、速い脚を使うというよりも、重い馬場や長い距離でジワジワ追い込んでくるタイプなので、この時期の東京では狙いたくない。

 

ディープモンスター

この馬もレッドジェネシスに少し似たキャラで、エンジンの掛かりが遅くて持続力タイプのディープインパクト。前走の皐月賞は大外をぶん回し流れもラストで伸びてきているので、広いコースになるのは良い。

しかし、ここまで成績を残したレースはほぼ全てが少頭数で、馬群を捌く必要がない競馬なのでレース経験値的に少し薄い。

 

ラティアス

この馬もディープモンスターと同じく皐月賞で大外を回る。

血統的に高速馬場でスピードを生かすのはプラスにはなりそうだが、ここまで3戦でスローばかりしか経験していないのと、展開的に有利になっての勝利が目立つ。

 

ヨーホウレイク

皐月賞で外を回した組では最上位。外からしっかり伸びている。

まぁでもきさらぎ賞も、皐月賞もレースラップが大きく減速する中でバテ差ししてきた感もあるので、信頼はできないかな。あとは気にしない追い切りなんだけど、最終芝追いってのはどうなんだい、、

 

ラーゴム

皐月賞で狙ったのだが、気性面でまだ幼くて、操縦が難しいタイプなので怪我した北村友騎手からの乗り替わりはマイナスかな。

勝ってきたレースは35秒以降の上がりが掛かるレースばかりなので、東京では切れ負けするかな。

 

ステラヴェローチェ

タフな持続型で、皐月賞はインベタ追走が功を奏した形。

高速東京では共同通信杯で1キロ貰ったのもあるが切れで劣っただけに高速の府中は合わないかも。

 

アドマイヤハダル

軽い馬場でパフォーマンスを上げてくる馬なので舞台替わりは◎

瞬発力もある先行馬だが、今まで乗ってきた福永騎手、松山騎手、ルメール騎手は揃ってゲートが上手な騎手なので、今回のデムーロ騎手への乗り替わりは微妙なところ。

 

サトノレイナス

桜花賞2着からの参戦でルメール騎手騎乗で人気も集めるが、嫌いたい。

ゲートも上手くてレースの見通しが上手い騎手なので、警戒はあったが、大外に入ってしまったので、やるのは後方一気だけかなと。

上がり最速の馬が来やすいオークスと違って、同じ東京24でもダービーは先行してある程度の上がりが使えるタイプの方が台頭しやすい。

牝馬路線はほぼ上がりだけ使えればいい阪神マイルを2歳の暮れから使うのだが、牡馬の場合はスピードかつ器用さかつ持続力を問われる皐月賞や好位からの反応or速い馬場を長く良い脚を使えるか競うダービーを目標に作られるので、その点で牝馬と牡馬では3歳で求められるレースが異なる。

出脚が遅くて追走に苦労するタイプではあるので、2400への距離延長自体は物理的に向くとは思うが、大外差しで圧勝したレースも今までないので、その馬を2000m前後で厳しい流れのレースを経験したりしている牡馬の中に入れて2番人気で狙いたいとは思わない。

 

バスラットレオン

一度中距離に挑戦して、距離が合わずにマイルにシフトチェンジしてきた馬を2400mで狙いたくはないね。

前走の落馬で、馬自身にダメージがないので出走という運びなんだろうけど、馬券的には買う気ないね。